
オーボエ有名メーカー比較!初心者におすすめのモデルから選び方まで徹底解説
オーボエを始めたいけど、どのメーカーを選べばいいか分からない。そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
オーボエは木管楽器の中でも特に繊細で、メーカーによって音色や演奏性が大きく異なる楽器です。
本記事では、楽器買取の専門家である楽器王が、初心者におすすめのメーカーを厳選して紹介し、それぞれの特徴や価格、選び方のポイントを詳しく解説します。
メーカーの違いを理解することによって、あなたにぴったりの一本が見つかるはずです。メーカーの種類と特徴、選び方のポイント、購入後のケア方法などをお伝えするのでぜひ参考にしてください。
- オーボエの主要メーカー
- 各メーカーのおすすめモデル
- 購入前の確認ポイント
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オーボエの主要メーカー5選

オーボエの主要メーカーは次のようなものが挙げられます。
- Loree(ロレー)
- Marigaux(マリゴー)
- YAMAHA(ヤマハ)
- Buffet Crampon(ビュッフェ・クランポン)
- Howarth(ハワース)
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
Lorée(ロレー)
ロレーは1881年にフランス・パリで創業された老舗オーボエ製造メーカーです。
140年以上の歴史を持つパリの本社工房では、今も変わらず伝統的な製法を守り続けています。
その製造工程の特徴は、木材の選定から最終調整まで、熟練職人が一人一本ずつ丁寧に仕上げる点にあります。この徹底した手作業へのこだわりが、豊かで温かみのある音色を生み出す秘訣です。
世界中のプロオーケストラ奏者や音楽院から絶大な信頼を得ているのは、こうした品質の高さが挙げられます。
AK型をはじめとする各モデルは、それぞれ独自の特性を持ちながらも、ロレー特有の上品で洗練された音色です。
オーボエ界のスタンダードとして、多くの演奏家にとって憧れのブランドとなっています。
Marigaux(マリゴ)
マリゴは1936年にフランスで設立されたオーボエの名門メーカーです。
パリ近郊のモントーで製造されるマリゴのオーボエはすべて職人の手作業によるものであり、世界中のプロオーケストラや音楽学校から絶大な信頼を得ています。
マリゴは、オーボエを世界で35000台以上販売しています。
マリゴの大きな特徴は、同じシリーズでも1000番ごとに機能や仕様を変えている点です。オーボエ制作への熱意と探求心を感じられます。
また、フランス式とウィーン式の両方を製造する数少ないメーカーとして、幅広い演奏スタイルにも対応可能です。細密な音孔加工と独自のキー設計は、豊かで深みのある音色を実現しています。
高音域での響きの美しさは多くのプロ奏者を魅了し、オーボエ界において最高峰のブランドとしての地位を確立しています。
YAMAHA(ヤマハ)
ヤマハは日本を代表する楽器メーカーで、オーボエ分野でも高い評価を得ています。
優れた音響設計と精密な製造技術により初心者から上級者まで幅広く愛用されているメーカーです。
ヤマハのオーボエは伝統的なヨーロッパ式製法に日本の技術力を融合させ、品質と価格のバランスに優れています。
独自の「カスタムボア設計」により、低音から高音まで均一な吹奏感を実現しており、上位モデルでは明確な発音と安定した音程が両立可能です。
また、日本人の手の大きさに合わせたキー配置や、グラナディラ材の独自の乾燥工程により、日本の高温多湿な環境でもひび割れしにくい点も魅力です。
YOB-241などの入門モデルでは、初心者でも楽に音が出せる工夫も施されており、音楽教育現場での使いやすさが多くの指導者から支持されています。
Buffet Crampon(ビュッフェ・クランポン)
ビュッフェ・クランポンは1825年にフランスで創業された歴史ある木管楽器メーカーです。
クラリネット製造で世界的な名声を築いてきましたが、オーボエにおいても革新的なアプローチで注目を集めています。
ビュッフェ・クランポンの最大の特徴は、上管が非常に長い独特な設計です。この構造がシームレスで滑らかな吹奏感を生み出し、音色の均一性と豊かな響きにつながっています。
さらに上管に採用された「グリーンライン」により、従来の木製楽器が抱えていたひび割れの問題を解決するだけでなく、音響特性にも好影響を与えています。
Prodigeシリーズなど学生向けモデルでも、プロフェッショナルモデルの技術を活かしながら手頃な価格を実現し、幅広い演奏者に愛用されているメーカーです。
Howarth(ハワース)
ハワースは1948年に英国ロンドンで創業された老舗製造メーカーです。
創業以来、手作りによる高品質な楽器製作にこだわり続け、世界中のプロ奏者から支持されています。
イギリスにおけるハワースの存在は、日本のヤマハに匹敵するほどの信頼とブランド力を保持しています。
ハワースのオーボエは、独自開発の「デュエットトーンホールシステム」により、音程の安定性と音色の豊かさの両立が可能です。
英国らしい温かみのある音色に、しっかりとした芯のある響きが加わり、特にオーケストラでの演奏で真価を発揮します。
S20Cなどの学生向けモデルでも品質に妥協せず、初心者が学ぶのに最適な楽器です。
英国王室御用達の栄誉も受けており、その品質の高さは世界が認めています。
【初心者向け】オーボエのおすすめモデル

初心者向けオーボエのおすすめモデルは次のようなものが挙げられます。
- Loree(AK型)
- Marigaux(M2)
- YAMAHA(YOB-241)
- BuffetCrampon(Prodige)
- Howarth(S20C)
詳しく見ていきましょう。
Lorée【AK型】
AK型は、音大受験やプロを目指す本格派の初心者に最適な上位機種です。
1906年には伝統的な仕組みを採用し、従来より正確な音程と豊かな音色を実現しました。最初から正しい奏法を身に付けられるのがAK型の最大の特徴です。
また、ナチュラルでしなやかな響きも魅力の1つです。
息のコントロールがしやすく、小さな音から大きな音まで幅広い表現を引き出します。
新品価格は約117万円〜127万円の価格帯ですが、買い替えの必要がなく長期的な投資として考えれば、コストパフォーマンスに優れています。
世界中の音楽院で採用されている信頼性の高さも魅力です。
Marigaux【901】
901は、音楽高校や音大への進学を視野に入れた初心者におすすめの上位モデルです。
最大の特徴は、マリゴの伝統的な製法による豊かで深みのある音色です。
901シリーズはセミオートマティックシステムを採用しており、操作性と表現力のバランスが優れています。
低音から高音まで均一な吹奏感により、初心者でも安定した音を出しやすい点が魅力です。
また、精密な音孔加工と独自のキー設計により、正確な音程と豊かな響きを実現しています。
新品価格は約160万円〜190万円と高価ですが、プロ仕様の品質により基礎から高度な技術まで対応できます。
YAMAHA【YOB-431】
YOB-431は、本格的にオーボエを学びたい初心者や、吹奏楽部の学生に最適な中級モデルです。グラナディラ製の本体で、本格的な音色と演奏性を重視しています。
最大の特徴は、上位モデルに近い豊かな音色と優れた音程の安定性です。マリゴの901同様にセミオートマティックシステムを採用し、演奏表現の幅を広げています。
独自のカスタムボア設計により、低音から高音まで均一な吹奏感を実現し、学生でも美しい音色を奏でられます。
新品価格は約50〜55万円という価格で、本格的な木製オーボエとしては手の届きやすい価格設定です。
Buffet Crampon【Prodige】
Prodigeは、吹奏楽部で本格的に取り組みたい中高生や、大人の趣味として始める初心者に最適なモデルです。
最大の特徴は、管の内側を樹脂で保護している点です。これにより、本来の美しい音色はそのままに、ひび割れの心配を大幅に減らしています。
低い音の正確さと音域を移動する時のなめらかさにより、初心者が苦手とする音域でも安定した演奏ができます。
また、プロ用モデルに非常に近い、深く豊かな音色を持ちながら、新品価格は約60万円〜66万円という比較的手を出しやすい価格帯です。
音楽教育現場でも広く使用されており、レッスンで先生からアドバイスを受けやすいのも魅力です。
Howarth【S20C】
S20Cは、クラシック音楽を本格的に学びたい初心者や、将来オーケストラでの演奏を目指す学生におすすめのモデルです。
軽量で、キーの穴がふさがっているため、小さな手でも演奏しやすく、学生や小柄な演奏者でも全音域を無理なく演奏できます。
また、上管の上部に特殊な内張りを入れて、ひび割れを防ぐオプションも用意されています。
新品価格は約66万円という価格で、本格的な音色と機能を持ちながら比較的購入しやすい価格です。
将来的にアマチュアオーケストラへの参加を考えている方にとって、コストパフォーマンスに優れた選択と言えるでしょう。
オーボエ購入前に確認すべきポイント

オーボエ購入前に確認すべきポイントは次のようなものが挙げられます。
- 試奏による音色と操作性
- 楽器の仕上げ・材質
- アフターサービスの充実度
- 予算と品質のバランス
詳しく見ていきましょう。
試奏による音色と操作性
オーボエ購入前の試奏では、まず音色の確認が重要です。
高音域から低音域まで均一で美しい響きが得られるか、自分の求める音色表現が可能かを検証しましょう。
また、操作性の確認として、キーの配置が手に馴染むか、指の動きがスムーズに行えるかをチェックします。特にオクターブキーやトリルキーの操作感、全体的なキーアクションの軽重が重要なポイントです。
リードとの相性も音色と吹奏感に大きく影響するため、複数のリードで試奏することをおすすめします。
初心者の方は音色や操作性は自分だけで正しく判断できないことも多いため、レッスンを受けている先生など、演奏経験のある方と一緒に選ぶと良いでしょう。
楽器の仕上げ・材質
銀メッキのオーボエは明るく華やかな音色を、金メッキだと温かみのある柔らかな音色をもたらします。好みに合わせて選びましょう。
また、キーの動きがスムーズか、メッキに剥がれや変色がないかも重要な確認点です。
材質は、グラナディラ材が最も一般的で、音色が豊かで安定性に優れています。ホールでの響きもよく、将来的に演奏会やコンクールに出たい方におすすめです。
初心者向けには合成樹脂製もあり、温度変化に強く扱いやすいのが特徴です。より費用を抑えたい方や手軽にオーボエを始めたい方に向いています。
木製楽器は木目の美しさや割れの有無、オイル仕上げの状態も音質や耐久性に影響するため、実際に手に取って細部までチェックすることが大切です。
アフターサービスの充実度
オーボエは繊細な楽器のため、購入後の継続的なメンテナンスが不可欠です。長期間安心して演奏を続けるために、購入前に必ずアフターサービスを詳しく確認しましょう
また、定期的な調整や部品交換の料金体系も把握しておきましょう。キーのパッド交換やコルクの張り替えなど、消耗品の交換は避けられません。
年間のメンテナンス費用の目安を聞いておくと、購入後の維持費を計画的に準備できます。
初めての購入の場合、わからないことも多いと考えられるため、購入店で継続的にアドバイスを受けられると安心です。
修理期間中の代替楽器の貸出サービスがあれば、練習を中断せずに済むため、この点も確認しておくとよいでしょう。
予算と品質のバランス
オーボエ購入時の予算と品質のバランスは慎重な検討が必要です。
初心者向けの安価なモデルでも、適切なメンテナンスがされていれば基本的な演奏技術の習得には十分対応できます。
一方、音程の安定性や音色の美しさを求める場合は、50万円以上の中級機種を選ぶのがおすすめです。
オーボエの予算と品質のバランスを決めるために重要なのは、現在の技術レベルと将来の目標です。試奏を重ねて自分の演奏スタイルと予算に最適なバランスを見つけましょう。
オーボエ購入後のケア方法

オーボエ購入後のケア方法は次のようなものが挙げられます。
- 日常的なケア方法
- 定期メンテナンスの必要性
- 長期保管時の注意点
詳しく見ていきましょう。
日常的なケア方法
オーボエの日常的なケア方法は、演奏後は必ずスワブで管内の水分を除去し、キーやトーンホールを柔らかい布で乾拭きします。
リードは使用後に水気を拭き取り、専用ケースで保管してください。
週1回程度、キーオイルを注入し、可動部分の動きを確認します。
湿度変化を避け、直射日光の当たらない場所で保管することも重要です。
また、月1回は専門店でメンテナンスを行うのがおすすめです。
定期メンテナンスの必要性
オーボエは精密な木管楽器のため、定期メンテナンスが演奏品質を保つ上で不可欠です。
リードの調整・交換やキーパッドの点検、トーンホールの掃除、木部の湿度管理などを怠ると、音程の不安定化、音色の劣化、キーの動作不良につながります。
月1回程度の専門店での点検と、使用後の適切な清掃・乾燥により、楽器の寿命を延ばし最適な演奏状態を維持できます。
長期保管時の注意点
オーボエの長期保管は湿度管理、温度変化、分解保管、定期点検、清潔性において注意が必要です。
湿度管理は乾燥しすぎると木材にひび割れが生じるため、ケース内に調湿剤を入れ、湿度50〜60%を保ちます。
温度変化は、急激な温度変化を避け、直射日光や暖房器具から離れた場所で保管しましょう。
分解保管の際は、上下管を分離し、キーやメカニズムへの負担を軽減させましょう。
定期点検は月1回程度組み立てて状態確認し、必要に応じて楽器店でメンテナンスを受けるのがおすすめです。
また、保管前にスワブで内部を清掃し、キークロスでキー部分の汚れを除去しておきましょう。
メーカーの特徴を知って自分にあったオーボエを手に入れよう

オーボエ選びでは各メーカーの特徴を理解することが重要です。
自分の演奏レベル、音楽ジャンル、予算を考慮し、可能であれば実際に試奏して音色や吹奏感を確認しましょう。
初心者は操作性を重視し、上級者は音色の好みや表現力を基準に選ぶのがおすすめです。
本記事で紹介した特徴や選び方を知って、自分にあったオーボエを手に入れましょう。
オーボエの買取なら
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